【ペンチ】はあまりバイク整備で使う事が無さそうなイメージはありませんか?
意外にバイク整備で使う場面に出くわします。
逆に無いと出来ない整備もあるぐらいです。
ペンチにも色々種類がありますが総合的に、
【つかむ】【はさむ】【切る】をする工具です。
例えば、バイクのアクセルワイヤーの取り外しや電気配線を切ったりなど役割はたくさんあります。
- 切るってハサミやカッターで良くないのか
- 種類によって何が違うのか
- 結局どれが必要なの
結局【切る】作業は切れればいいのだからハサミやカッターでいいのではと思いますよね。
実際私もハサミでずっと切ってました。
しかし、切れ味や切断面、作業性を考えても必要になります。
種類もたくさんありますが、結局はいかに作業性、効率を考えて色々な種類の工具があるのです。
最初持っておくといい工具は、
・ラジオペンチ
・両刃のニッパー
この2点あればバイク整備をしていく過程で使い事がよくある工具です。
足りない時はその時に買い足すようにしましょう。
このサイズだけあれば大丈夫という訳ではありません。
サイズや種類はあればあるだけ整備の幅は広がるのが工具です。
工具選びに沼らないように注意しましょう。
ペンチは【つかむ】【はさむ】【切る】が役割
ペンチは、いろいろな種類があって工具によりますが
【つかむ】 【はさむ】 【切る】
の作業をする時に使う工具です。
他の工具に比べればちょっとだけ使う回数は減りますが、
【つかむ】 【はさむ】 【切る】が出来る工具は他にありません。
あとちょっとだけ専門性の高い工具でもあります。
(ある物や部分にだけ使える工具という意味です。)
例えば、ニッパーという工具は切るだけの工具です。
切るだけならハサミやカッターでいいやと思う方もいます。
しかし、バイク整備で切る作業というと一番多いのが電気配線の切断。
(燃料ホースなどの太いものにはあまり向きません。それ用のニッパーもあります。)
それにはやっぱりニッパーがいいのです。
その理由は後で説明しますね。
この記事ではペンチとありますが、同じような見た目、使い方の工具を合わせた記事です。
今回紹介するすべての工具にペンチと名前が付きませんのでご注意下さい。
ペンチの種類と特徴(違い)
ペンチ
ペンチは、標準ペンチや電工ペンチと呼ぶことがあります。
この記事ではペンチと呼ばせてもらいます。
大きさ、長さがいろいろ種類があります。
一般的なサイズは大体150mmぐらい。
特徴は、薄いものを【つかむ】【はさむ】【切る】が出来る万能な工具。
ポイントは万能な工具だからこそ専門性には弱いところです。
(ある物や部分にだけ使える工具という意味です。)
なので
電気配線を切るには使いにくいけど切れる。
物をつかむことは出来るけど細い物や場所では使いにくい。
というふうに万能だからこそ使いにくい場面があるので、私の意見では必要はないです。
私自身も持っていますが、ほとんど…いや全然使った記憶がありません。
ですので本当に必要になった時に買うのが一番です。
今回は詳しく紹介しませんが、「圧着ペンチ」もあります。
この工具は電気配線の切断や加工をする工具です。
また違う記事で紹介しますね。
ラジオペンチ
ラジオペンチには、いろいろ種類があります。
一般的なサイズは長さが約150mmぐらいですが
他には
- ロングタイプ
- スリムタイプ
- 先っぽが曲がってるタイプ
- ロングで曲がっているタイプ
とかなり多い種類があり、ロングタイプでも長さがそれぞれあったり、曲がっているタイプも角度がいろいろあったりと揃えようと思えばすごい量です、
特徴は、先端が細長く、細かな作業ができる、薄い物を
【つかむ】【はさむ】【切る】が出来る万能な工具。
ポイントは、ペンチでは【つかむ】【はさむ】がしにくいものや場所で活躍する工具で
先端が細長いので細かい作業が出来ます。
しかし【切る】はニッパーよりしにくいので【切る】作業はニッパーに任せましょう。
このようにペンチに比べると使うもの、場所や場面があるので1つスタンダードサイズを持っていれば十分です。
あとはおすすめはロングの曲がっているタイプが1つあればよりいいです。
なぜなら今私が欲しいから。
我が愛車ゼファー1100さんのアクセルワイヤー取付位置が入り組んでいて、スタンダードタイプのラジオペンチではかなり苦労しています。
また買ったら紹介しますね。
プライヤ
コンビネーションプライヤともいいます。
大体が150〜200mmぐらいのサイズです。
大きさの種類はありますが、そこまで種類はありません。
特徴は、ペンチより厚いもの、丸い物などが【つかむ】【はさむ】が出来る工具。
種類によっては切るも出来る工具もありますが、必要はありません。
私の意見ですが、この工具もほとんど使ってません。
なぜなら、何か掴んでおいて作業したい場面などあれば、後で紹介するバイスプライヤを使うので必要はないですね。
特に工具を揃え始めている段階では必要ありません。
ウォーターポンププライヤ
ウォーターポンププライヤとは、名前の通り配管工事使われる工具で、基本水道管工事に使います。
バイク整備に使うこともたまにあるかないかですが紹介しておきます。
特徴は、口の開きが多段階となっており大きな物からある程度小さい物を【つかむ】【はさむ】が出来る工具。
引用元:© KYOTO TOOL CO., LTD. All Rights Reserved.
私の意見ですが、この工具も全然使ってません。
ですので優先して揃える工具ではありません。
バイスプライヤ
バイスプライヤの大きさにはいろいろ種類があります。
大体が150〜200mmぐらいのサイズがスタンダード。
特徴は、物をつかんだ状態のままロックすることができる工具。
ニッパー
ニッパーには、刃の形と刃の角度で種類があります。
一般的なサイズは長さが約150mmぐらいです。
特徴は、【切る】専門の工具。
先端が刃形状で切るだけに生まれた工具です。
切る物に対して商品を選ぶ必要がありますが、大体がスタンダードなタイプで切れます。
(もちろん切るものに対して選べればいいのですが、ニッパーだけでたくさんの種類を持つのはコスパが悪いと感じます。)
電気配線の皮剥き作業をする時にも使います。
(配線は中に銅線があり周りをゴムで保護している状態で、銅線を剥き出しにする作業のことをいいます。)
しかし皮剥き作業は圧着ペンチの方がやりやすく、電気配線作業をするということは圧着ペンチも必要になるのでニッパーで皮剥きをすることはあまりないです。
大きさ以外の種類では、刃の形です。
両刃タイプと片刃タイプ。
下の画像は両刃タイプ
両刃タイプは、切断断面のキレイさより刃の強度を持たせることにより切断できる物が多い。
片刃タイプは、片側の切断面が平でキレイになります。ですので、プラモデルなどの作業に使われるようです。
両方のタイプでも刃の角度(大きさ)の違いもあります。
角度が大きい場合は、刃も分厚くなるので強度が上がります。
角度は小さい場合は、刃が薄くなるので強度は弱くなりますが、刃が鋭くなるので切れ味はあがります。
特徴を考えるとバイク整備では両刃タイプ。
大きさや角度はあまり気にしないでスタンダードな大きさの両刃タイプを選べば間違いありません。
あると便利な特殊ニッパーは、ホース用ニッパー(チューブカットニッパー、ホースカッター)です。
バイク整備ではホースを切ることが結構あります。
ニッパーやハサミでは切断面が少し潰れたりズレたりするのであれば便利な工具です。
引用元:株式会社ストレート商品紹介ページ
特殊ペンチ(ネジザウルス)
このネジザウルスは、ネジやボルトが潰れて(ナメて)しまったり、サビついて工具が使えないとき、特殊なネジで外せないときに大活躍する工具です。
基本はネジやボルトを緩めるときに使います。
(あとは万力(対象のものを挟んで固定するための道具)として使う場合があります)
特に古いバイクはサビついていたり、潰れて(ナメて)いるネジやボルトはよくあります。
驚くほど外れます。
ネジザウルスを使用している動画をYouTubeであげていますのでよければどうぞ。
ネジザウルスにはいろいろなタイプの工具があるので1度サイトを見てみて下さい。
特殊プライヤ(スナップリングプライヤ)
スナップリングといわれる輪っか止めを付け外しするための工具。
バイク整備では、ブレーキマスターシリンダやエンジン内部などにこの部品が使われているので必要な場面が必ず訪れます。
ただその作業はある程度慣れてからでないと出来ない作業なので初めのうちは必要ありません。
レベルアップ後に買うのは検討しましょう。
スナップリングプライヤを使用している動画をYouTubeであげていますのでよければどうぞ。
元バイク整備士のゲンがおすすめ ペンチ工具
まずは、スタンダードなサイズのラジオペンチが必要です。
可能であれば、ロングタイプのラジオペンチもあれば整備がやりやすくなる部分があります。
あとは、スタンダードな両刃のニッパーです。
切る作業においてニッパーに勝る物はありません。
1本は最低必要です。
ペンチのまとめ
・ペンチとは、
【つかむ】 【はさむ】 【切る】
の作業をする時に使う工具です。
他の工具に比べればちょっとだけ使う回数は減りますが、
【つかむ】 【はさむ】 【切る】が出来る工具はありません。
番外編で圧着ペンチもありましたね。
この工具は電気配線の切断や加工をする工具です。
・ラジオペンチは、
先端が細長く、細かな作業ができる、薄い物を
【つかむ】【はさむ】【切る】が出来る万能な工具。
・コンビネーションプライヤは
ペンチより厚い物、丸い物などが【つかむ】【はさむ】が出来る工具。
・ウォーターポンププライヤは、
名前の通り配管工事使われる工具で、基本水道管工事に使います。
口の開きが多段階となっており大きな物からある程度小さい物を【つかむ】【はさむ】が出来る工具。
・バイスプライヤは、
物をつかんだ状態のままロックすることができる工具。
・ニッパーは、
【切る】専門の工具。
先端が刃形状で切るだけに生まれた工具です。
・ネジザウルスは、
ネジやボルトが潰れて(ナメて)しまったり、サビついて工具が使えないとき、特殊なネジで外せないときに大活躍する工具です。
・スナップリングプライヤは、
スナップリングといわれる輪っか止めを付け外しするための工具。
ペンチといってもかなりの種類と使い方がありましたね。
私の意見で優先して必要な工具は、
ラジオペンチ、ニッパーです。
この2つあれば初めの方は困らないです。
あとはいつもお伝えしている通り少しづつやりながら必要な工具があれば買い足していくようにしましょう。
ペンチ編の勉強は終了です。
ありがとうございました!
他にも工具の記事があります。
ぜひご覧下さい。